「時間」
1958.12
表紙絵:田畔照久
題字:金田新治郎
カット:田畔照久
編集兼発行人:田畔康雅
印刷:「時間」印刷所
発行所:時間社
p28)準同人作品
塔りやんせ 奥成達
棒んと位置する
鹿たがない匂い
薄っぺらな
のように
塔立する
きいろい
溶けかかった
無人島のような
女のカンガルウを
考える
外から窓を見ている
ランニングシャツのキリスト殿
棒は
突然つみきで
影のむこうで
心臓をくすぐられていた。
よ
<評>
熊倉浩一郎「水車について」
……奥成:水車の比喩はこういう比喩しかないんじゃないですか。……
(第96回東京研究会(1958.10.26 明石にて)に参加した奥成の発言)
*「塔りやんせ」の作品の最後の「よ」に、鉛筆で薄く×印がしてある。奥成達によるものなのか、どうか。(資料室記)