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2007年 10月 31日

ほぼ日/ジャズと、タモリと、70年代。そして、中州産業大学。

ほぼ日刊イトイ新聞
「ジャズと、タモリと、70年代。そして、中州産業大学。」高平哲郎
第2回 ジャックのころ。

……
── いつも「ジャックの豆の木」にはどんな人たちが遊びに来てたんですか?
高平 ジャックは、もともと山下(洋輔)さんの初代マネージャーの柏原卓さんが母親とやっていて、その後、別れたカミさんに任せてた店だったって聞いた、たしか。
だから、山下さんとか、奥成達(詩人・ジャズ評論家)さん、漫画家の長谷邦夫さん、『同棲時代』作者の岡崎英生さんとか上村一夫さん‥‥そんな連中が集まってきたんだよ。
……
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by 4-kama | 2007-10-31 14:37 | 雑誌登場編
2007年 10月 21日

『昭和30年代スケッチブック 失われた風景を求めて』

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『昭和30年代スケッチブック 失われた風景を求めて』
2007.10.20
文:奥成達
絵:ながたはるみ
装幀:野崎麻理
発行者:首藤知哉
発行所:いそっぷ社

目次
・遊びが終るかなしさ。夕焼けはこどもの頃を思い出させる
・夏の臨海学校はなぜか、赤いふんどし着用と決まっていた
・廊下の奥にひっそりとある夜の便所は不気味だった
・クルクルまわるシンボルマーク。昔の床屋にもう一度入ってみたい
・向う三軒両隣。路地裏では誰もが顔見知りだった
・毎日小さな虫籠をぶらさげてトンボとりに夢中だった
・台風が来ると、わくわくするような気分になった
・獅子舞に凧あげ。独特の風情があった昔のお正月
・一日の朝は、マッチで七輪に火をおこすところから始まった
・鉛筆を削り、消しゴムをそろえれば明日の学校準備はオーケーだった
・メンコにビー玉、カバヤの懸賞カード。みんなこども時代に集めたものだ
・少女雑誌に少女スター。「少女」という言葉はもっと輝いていた
・ヨーカンやバナナ、メロン。おやつの分け方でよく兄弟喧嘩になった
・「アンポンタン」に「しみったれ」。威勢のいい東京言葉も通用しなくなった
・蚊が多かった昔の夏に蚊帳は必需品だった
・夏祭りの最大の楽しみは縁日ならではのおもちゃだった
・都電のことを昔は”チンチン電車”と呼んでいた
・食堂車で車窓の風景を味わう。いまではかなわない旅の楽しさだ
・ビリー・ホリディをぜんまい式の蓄音機で初めて聴いた
・一九六一年、十八歳。毎日毎日、ジャズ喫茶で過ごしていた
・ダンス好きで賑ったキャバレー独特の喧噪もいまはない
・走る都電の背景に東京タワー。まさに昭和三十年代の風景だった
・原っぱに巨大なテントが張られ、サーカスはどこからともなくやって来た
・街の風物詩だった虫売り屋さん。夜鳴く虫の声は涼しげだった
・防火バケツの氷、霜柱……季節と付き合う楽しさを思い出したい
・病人が家にいる。ごく普通の風景として、それはあった
・生まれ育った漁師町。いなせな、この土地でぼくはいろんなことを学んだ
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by 4-kama | 2007-10-21 09:53 | 昭和なつかし関係
2007年 10月 08日

「時間」第10巻第5号

c0069542_195566.gif「時間」
1959.5
表紙絵:田畔照久
題字:金田新治郎
カット:田畔照久

編集兼発行人:田畔康雅
印刷:「時間」印刷所
発行所:時間社

p33)準同人作品
走っていった男  他一篇   奥成達

流れるような街路の角で、風がたたずんで泣いていた。

男が、きなくてもよいようなシャツを着て、まるで転ぶように走っていったのが、それは全く風のようであった、と、風は泣きじゃくりながら私に語った。

「ファニイ・フェイス」

鏡をみていたら、可笑しな女が笑いころげている。自分が写っているのか、と、思って鏡を手に入れてみたが、手ばかりでなく、体まで入ってしまって、慌てているうちに、その可笑しな女に手を齧られてしまった。

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by 4-kama | 2007-10-08 14:02 |
2007年 10月 08日

「時間」第10巻第4号

c0069542_1913878.gif「時間」
1958.4
表紙絵:田畔照久
題字:金田新治郎
カット:田畔照久

編集兼発行人:田畔康雅
印刷:「時間」印刷所
発行所:時間社

p25)準同人作品
星干し  奥成達

たくさんのアパートの窓に
星が
ひっかかつている?
これから虫にくわれぬように、ホコリをはたいて星干しを始めましょう。

星々たちは
アッ とか
ハッ とか思って 動いてみると
窓は しまっていて外に出られない!と
ようやく這い出すと
アパート中の電燈がきえて
耳をすますと
足の裏から干しあがってきた
ようだ

一同は肩の冷えるのを気にしだして
舌をだしてふるえていた

あごが星
のようだ。

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by 4-kama | 2007-10-08 13:57 |
2007年 10月 08日

「時間」第9巻第12号

c0069542_19192533.gif「時間」
1958.12
表紙絵:田畔照久
題字:金田新治郎
カット:田畔照久

編集兼発行人:田畔康雅
印刷:「時間」印刷所
発行所:時間社

p28)準同人作品
塔りやんせ  奥成達

棒んと位置する
鹿たがない匂い
薄っぺらな
のように
塔立する
きいろい
溶けかかった
無人島のような
女のカンガルウを
考える

外から窓を見ている
ランニングシャツのキリスト殿

棒は
突然つみきで
影のむこうで
心臓をくすぐられていた。



<評>
熊倉浩一郎「水車について」
……奥成:水車の比喩はこういう比喩しかないんじゃないですか。……
(第96回東京研究会(1958.10.26 明石にて)に参加した奥成の発言)


*「塔りやんせ」の作品の最後の「よ」に、鉛筆で薄く×印がしてある。奥成達によるものなのか、どうか。(資料室記)
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by 4-kama | 2007-10-08 13:49 |
2007年 10月 08日

「時間」第9巻第6号

c0069542_19214863.gif「時間」
1958.6
表紙絵:田畔照久
カット:田畔照久、飯能次夫

編集兼発行人:田畔康雅
印刷:「時間」印刷所
発行所:時間社

p22)準同人作品
道  奥成達

指図どおりの道を
私は歩いているつもりである。

本当は
けっして手本どおりには歩きませんと
など、言いたかった

とてもだった。

けれど。

<評>奥成達の「機関車」(未掲載)
盛合:「機関車」の姿を描写しているのは、一応うまいと思ったが「走り出し、走るうちに」から機関車に自分の気持ちを挿入して「機関車」を出そうとするところは、弱いような気がする。
菊田:同感だ。つまり書き出しの「いやあな朝がくる」というのは機関車の気持ちなのだろうね。
北川:機関車とは関係のない作者の主観だろう。
盛合:最後に「再び朝が…」とあります。
北川:だから作者の主観の朝だ。作者の主観で統一したらよかったと思う。
奥成:「いやあな朝がくる」というのは自分の気持ちです。

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by 4-kama | 2007-10-08 13:44 |
2007年 10月 08日

「時間」第9巻第2号

c0069542_1927212.gif「時間」
1958.2
表紙絵:田畔照久
カット:田畔照久、飯能次夫

編集兼発行人:田畔忠彦
印刷:「時間」印刷所
発行所:時間社

p25)準同人作品
角  奥成達

生れでようとする子供と死人とが、バッタリ角で出会った。

溌剌とした顔の死人が、子供をなぐさめている。

<評>
藤富:この人は中学生ですよ。書く感覚がいいでしょう。
盛合:前にはその感覚の大脆さに当たりはずれがあったんだが。
影山:しかしうまいね。

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by 4-kama | 2007-10-08 13:28 |
2007年 10月 08日

「時間」第9巻第5号

c0069542_1925042.gif「時間」
1958.5
表紙絵:田畔照久
カット:田畔照久、飯能次夫

編集兼発行人:田畔康雅
印刷:「時間」印刷所
発行所:時間社

p23)準同人作品
空  奥成達

子供は空を美しいものだとは思わない
が、何年かたつと、その子供は空が美しいものだと信じるようになる。

いつか、それを自分の子供にまで言いきかせている。


*奥成達が記したと思われる鉛筆書きが残っている。
殿内芳樹の「冬の魚」に○印、喜谷繁暉の「母」のなかの数行に、”いらない”、越一人の「川のながれ」のなかの言葉に”つかい方がよくない”、菊地勝彦の「森」に○印、西原邦子の「車軸について」に”姿勢が強い”、村上克己の「五月の手紙」に”アリキタリ”、”シャれているがこの発想はコクトウの詩にある”、樫村健の「砂時計」に”カフカの世界がでていない”……(資料室記)
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by 4-kama | 2007-10-08 13:28 |
2007年 10月 08日

「時間」第8巻第12号

c0069542_1929963.gif「時間」
1957.12
表紙絵:田畔輝久
カット:田畔輝久・飯能次夫

編集兼発行人:田畔忠彦
印刷:「時間」印刷所
発行所:時間社


p1)「時間」の新たな出発——打ちあけ話を中心に—— 櫻井勝美
……わたしはどうも数字をとりあつかうことが不得手で……「入門」の企画や編集に、関係の同人たちとともに文学的に苦しみまた楽しんでいるあいだに、「入門」の赤字は、毎月毎月、蓄積されつつあったわけだ。わたしたちは経済面は北川冬彦氏におんぶして、ぜんぜん頭を向けなかった。……並々ならぬ赤字を北川家に負わしてしまった。この点、氏の近くにあって、早期にうつ手を考えることのなかったわたしの血のめぐりのわるさを全く申しわけないことと思っている。……「現代詩入門」は休刊になったが、いままでの読者・会員のほとんどすべてが、「時間」の会員となって、いよいよネオ・リアリズムの本舞台でさらに現代詩の勉強をつづけていくことになった。「入門」の「芽」欄が、「時間」の「会員作品」欄となってふたたびすがたをあらわした。……去る十月二十七日(日)の「時間」東京研究会は、「入門」休刊後、最初の研究会であったが、新しい傾向としては、いままで「入門」の会員・読者であった若い人々が、こんどは「時間」の新メンバーとして多数出席し、いきいきとした発言をしてくれたことである。若い人々の率直な声のひびきには、つよく心うたれるものがあった。「時間」はますますよくなるぞとの確信をふかめている。なお『時間詩集』刊行の仕事は、目下すすめられている。

P19) 新準同人作品
公園  奥成達 

ベンチに水色の風船を持った子供が寝ている

と、
爆音と共に飛んできた飛行機と警笛を発しながら疾走してきた自動車とが、
その水色の風船の影に吸いこまれてしまった

やがて、
風船は静かにしぼみだし、
音もなく地上に落ちた。

子供は寝ている。

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by 4-kama | 2007-10-08 13:19
2007年 10月 08日

「現代詩入門」vol.3 no.7

c0069542_19341168.gif「現代詩入門」
1957.7
北川冬彦編集
表紙デザイン:金田新治郎
カット:田畔忠彦

編集兼発行人:田畔忠彦
印刷人:馬場菊雄
発行所:時間社

P44) Pousse 芽 
選者:北川冬彦、櫻井勝美、藤富保男、盛合要道

<短詩>
悔恨  奥成達  東京

天井に僕がいて
その僕が僕をどなりつける。

<評>
今迄の君の作品は具体的だったところのおもしろさが目立った。しかし、次第に自己の殻を作ろうとする意識があるようだ。その過渡期の作品のように思える。<僕>が堂々めぐりになりそうな、おもしろさは注目したい。

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by 4-kama | 2007-10-08 13:02 |