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2005年 05月 27日

『無意味の原像』

奥成達の新詩集『無意味の原像』 が出ました。表紙挿画は合田佐和子さん。

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(もくじより)
 風体
 風味
 風合
 数寄
 ら
 電源を切られた装置
 腐食画(青)
 無意味の原像
 form

発行人:ジョン ソルト
発行所:highmoonoon U.S.A.
印 刷:Dharmasarn Co.,Ltd. Thailand
制 作:book bar 4 Japan
定 価:1000円

highmoonoon刊のこのシリーズとしては、『夢の空気』『DRY DREAMS』に続く三冊目。今回は詩誌「δ(デルタ)」に発表してきた作品から九篇を編んだ。購入ご希望のかたは、当資料室までお問い合わせください。
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by 4-kama | 2005-05-27 16:55 |
2005年 05月 05日

『欲望の迷宮』

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『欲望の迷宮』橋本克彦 時事通信社 1989
装幀:高麗隆彦 カバー装画:クロヴィス・トルイユ「驚異の宮殿」より 


p180 ) バッカスの夜
...新宿「ピット・イン」に山下トリオが出演する夜、それを聞きにくる人々がそのまま第二次「ジャックの豆の木」に流れることが起きた。...記念碑的なセッション、語り草的演奏については、平岡正明、奥成達、清水俊彦らの文筆活動にくわしく論じられ描かれている。...

ハナモゲラ語の発生は昭和五十一年二月、作家の河野典生宅の新築祝いのパーティの席上であった。この日、集まったのは山下洋輔、小山彰太、坂田彰、ジェイラルド・大下、奥成達、平岡正明などの面々...

詩人奥成達も言語感覚に新鮮な毒をもった天才である。ひところ流行語だった、「ほとんど病気」というイデオム?の発生源は奥成達という説が周辺では公認されている。何かへの執着、極端に傾いた性癖、非常識な行動パターンなどを称して、「あ、あれはほとんど病気」というのである。...救いようのない嫌味な男にはこのような言葉は使われない。傾きを持つ人間同士のつきあいが素敵なのだという思想さえも奥成の「ほとんど病気」にはこめられていた。しかし、このように現実の人間関係に裏打ちされた響きのいい語感は、巷をめぐり、回流し、テレビに登場したときには、すっかり干からびて、ただ単に「変なこと」一般に対応する言葉となって流れ行き死んでしまったのである。

また、「根が暗い」という流行語も発生源は奥成達であるといえる。それは私たちの日常をさっとめくり、暗さをうちに秘めてしか明るく振るまえない深層を示す語感で使われていたのである。...奥成達が感動した才能のいくたりか、たとえば浅川マキや三上寛が握りしめて放さない輝く闇の表象に対して「根が暗い」というのは「桜」を桜だというほどに無意味である。いわば「根が暗い」とは時代の表層をひとめくりしながら、それをたいそうな観念だとする作意さえも嫌う感性が、鮮やかにとらえた状況の本質なのだった。...しかるに「暗い」か「明るい」かは、この人間づきあいの乏しい感性の海で、馬鹿げたニ項対立の価値観のように装って人を脅かすことになった。


奥成達資料室/ジャックの豆の木新聞「有閑ジャック」
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by 4-kama | 2005-05-05 16:01 | 書籍ウェブ登場編
2005年 05月 05日

『東京路上探検記』

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『東京路上探検記』 文:尾辻克彦 絵:赤瀬川原平 新潮社 1986
ブックデザイン・東幸見

p231)偶然×偶然+偶然÷偶然=□
九月九日 昨日奥成達さんから何年振りかの電話で仕事を頼まれた。今日「芸術新潮」のゲラを見て夜遅く新潮社を出ようとすると、前にもよく知っていた奥成さんの弟にばったり。前から「フォーカス」編集部にいるのだという。新潮社に何度も来ながらまるで知らなかった。
 いくら兄弟とはいえ「何年振り」がきのうと今日に接着するとは。


奥成達資料室/書籍登場編では、1989年刊の文庫版をとりあげています。
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by 4-kama | 2005-05-05 15:09 | 書籍ウェブ登場編
2005年 05月 01日

『ラディカル・ギャグ・セッション』

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『ラディカル・ギャグ・セッション 挑発する笑いの構造』赤塚不二夫 河出書房新社  昭和63
design 神崎夢現/interview & direction 長谷邦夫/illustration 赤塚不二夫『おそ松くん』『もーれつア太郎』『レッツラゴン』(小学館)、『天才バカボン』(講談社)、『ひみつのアッコちゃん』(集英社)、『ギャグゲリラ』(文藝春秋)、「フジオ・プロギャク漫史」(双葉社)他/symbol illustration 林静一/symbol design 日下潤一

p126)放浪三部作と放浪アイデア三人組
……『ヒッピーちゃん』を面白いですよと誉めてくれたのは、詩人の奥成達ぐらいかな。彼は北園克衛の前衛詩なんかに強い影響を受けた男だけれど、不思議なセンスの持ち主でね。ヒッピーちゃんの股旅気分をわかってくれた。彼はぼくのところにやってきて、テレビ番組に出ろといって「チータとバカボン」というレギュラーのバラエティ番組を仕掛けたりしている。それがつきあいのはじめで、その後、「満足問題研究会」というパロディ・ページの企画に参加してくれた。
 彼を引っ張ってきたのは長谷邦夫だ。長谷は奥成が学生時代から作っていた詩の同人誌「新人類学」に参加していたんだね。
 三十年も前に、このグループは詩の朗読にジャズ演奏をつけたり、ダンスで遊んだりする、実験の会をやっているんだ。
 そこへ長谷が石ノ森章太郎を連れていき、朗読と同時に壁にマンガをかくといったこともやったらしいね。山下洋輔やタモリに最も早く注目していたのが奥成で、そのそばにいた長谷が、彼らをぼくのところへ連れてきたわけだ。こういう連中に、ぼくの作品が評価されるのは嬉しいことなんで、盛んに張り切ってみるんだけれど、どういうわけか『のらガキ』みたいな田舎くさい作品になってしまう。都会的になれないんだ。……



・奥成達資料室ではこの本を書籍登場本及び日本満足問題研究会の項で取り上げております。
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by 4-kama | 2005-05-01 22:25 | 書籍ウェブ登場編