奥成達資料室blog版

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カテゴリ:詩( 49 )


2005年 08月 25日

宮沢賢治のジャズ(ラジオセミナー)

逗子・葉山コミュニティ放送(湘南ビーチFM)
葉山町教育委員会提供「ハヤマFMセミナー」
2005.7/25.29,8/1.5(全4回放送)
宮沢賢治のジャズ 講師:奥成達

 宮沢賢治の詩に「岩手軽便鉄道 七月(ジャズ)」という有名な作品がある。……
 賢治は何時、どこで「ジャズ」と出会ったのだろうかに一番興味あがる。……
 賢治の聴いた(知った)「ジャズ」を確定できないものの、スィング感、インンプロヴィゼーションにあふれた演奏だったことは、賢治の詩がそのことをはっきり証明している。
 またそれが本格的デキシー・スタイルであったことも間違いない。それは彼の2ビートのノリの詩が、これまたはっきりと証明してくれている。
 賢治研究書をすべて読んだわけではないが、唯一、詩人の故・菅谷規矩雄氏が、著書『詩的リズム』(大和書房 1975 )の中で、賢治の解く鍵の一つとして「シンコペーション」を挙げていた。さすが、といまさら畏敬の念を強くする。

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by 4-kama | 2005-08-25 17:56 |
2005年 06月 10日

「Off*Off*TOkyO!」

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詩の理論と方法論の実験誌 「Off*Off*TOkyO!」 no.001

発行日:1977.6
編集人:秋亜綺羅 編集同人:新井弘泰 乙益由美子 嶋田多美子 高取英 発行人:塩山敏彦 表紙絵:安西水丸 発行所:ぱあぷる・ふいるむ社

p15) アンケート あなたはご自分を敢えて分析なさるならば、<あいうえお型>でしょうか。それとも<いろはにほへと型>でしょうか。出来たらその理由も述べてください。ついでながら、近況などお知らせください。 奥成達

「敢えて」自分を「分析」するなんてことに全く興味がありませんし、まして「何々型」に自分をあてはめて考えてみることなど思いもよりません。もし編集の方々がボクに興味でも特別ございますのでしたら適当につけて笑ってくれてもかまいません(編集部註・ははは)。近況は、いま『小説マガジン』という超ベストセラーの月刊誌を作っています。一冊買って下さいませんか。……

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by 4-kama | 2005-06-10 14:19 |
2005年 06月 10日

「鮫」

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詩の雑誌「鮫」95

発行日:2003.9.10
編集発行人:芳賀章内 発行所:<鮫の会>


表3) 編集後記 芳賀

このところ、モダニズムの読み替え論議が急である。……詩における日本モダニズムは、意味の欠落した詩、という敗戦直後の了解をそのままに延長すると、意味の欠落した詩が戦後半世紀以上も経て、いまだ消滅しないことは、市民権を得た証拠である。……前出「詩と思想」特集座談会(*2003年3月号、特集:モダニズムを読み直す)の奥成達の発言「全く無意味な分、一番これからさまざまに意味がでてくるのは北園(克衛)でしょ」と敗戦直後のモダニズム批判を再び逆立ちさせたのだ。形式主義のむこうにもうひとつ奥深い世界がある。

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by 4-kama | 2005-06-10 14:01 |
2005年 06月 10日

「傾向報知」

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「傾向報知」10

発行日:1982.9.28
支配人:永井孝史 発行所:傾向報知倶楽部 A.D:神保力+studio 上海 印刷所:ワニ・プロダクション

村島正浩 奥成達 永井孝史 榊原淳子 相場きぬ子 根石吉久 石毛拓郎

p4) 永遠の憂鬱 奥成達

 1
右側のサボテンと並んで立っていると
左側の向日葵と並んでいることになるのが
憂鬱な日
じっと手を見る。
 2
ある日
穴が裏返った
おかげで裏返った記憶も裏返り
こうして
穴のコルクを抜いている、
 3
交差点に掛けた影が溶け出し
小壜につめられた
真昼が
赤信号を点滅している。
 4
俄雨を呑みこむと
胸のあたりの骨につかえて
それから大声を一つ出し
急に悲しいことを二つ思い出し
みんなバラバラに崩れた。
 5
穴を見上げると女は身震いした
だからといって
男も無言で
話しかけることもできずに
やっぱり穴を見下して身震いした。
 6
皿の上で
指を折って
これまでの愛の勘定をしている
手首
一。
 7
たとえば犬を猫のように
花を鼻のように可愛がる男に対して
女は怒るのだろうか
少し羨ましいのだろう
というのをこの問題の正解とする。
 8
水平線の上の一艘の軍艦を見ながら
年増のショオガールを想っているところを
双眼鏡で見られているので
あわてている熱帯夜。
 9
黒い手袋のように
真夏のサッカー場を横切っていった
虹色の疑問符。
 10
角の藪蕎麦でもりそばを食べながら
表通りを流れていくものについて
浴せる罵声こそ詩である。

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by 4-kama | 2005-06-10 13:42 |
2005年 06月 10日

「カウボーイ」

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「カウボーイ」NO.5 終刊号

発行日:1977.12.1
発行所:詩の朗読を考える! 馬場の会 編集人:辛鐘生 印刷:ワニ・プロダクション

奥成達 天野茂典 直井和夫 辛鐘生 中上哲夫 経田佑介

p2) つかまえた足音 奥成達

晩秋には帽子をまぶかにかぶって
気が小さいことを考えるにかぎる
夜空に首だけを浮べて
旗めく不安の肖像
星はボタンのように口ごもり
まわれ右の位置で泣いている

こんな一粒一粒をためて
夜空にむけて撃つ
夕陽の角を遠くみつめ
さっきから芒の原に
カタツムリのような女が砕けて
未練がましく何か巨大なものを待っていた

地蔵堂によりかかり酒をのむ
美しい町は今日はうすく暗くつぶやき
はっきり言えないあの言葉を
はっきりあのように言う練習をしている
枯木に花咲く過去の舌の根
関接にしみいる読経の声

からみあわされた指さらににぎりしめ
四ッ辻に立って独りの夜をおしむ
一方通行で海にむかって風が鳴る
ジャンパー一枚では少し寒い夕暮
の足音一匹つかまえた

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by 4-kama | 2005-06-10 13:27 |
2005年 06月 09日

「VOU」

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「VOU」NUMERO 156

発行日:1977.7
編集:北園克衛 発行:VOU

船木仁 晢四郎 伊藤勲 辻節子 オクタヴィオ・パス 清水俊彦 田部井猛 埴野吉郎 若林光江 ディック・ヒギンズ 森元秀一 島村亮 神保恵介 依田仁美 草階俊雄 田村航 鈴木(山/松) 沢田信一 寺山千代子 鳥居昌三 北園克衛 塚谷晃弘 清原悦志 日比野夫美子 岡崎克彦 鳥居良禅 julien BLAINE

p45)編集後記
……●昨年9月に2冊目の「詩集1234が呼んでいる」を上梓した奥成達氏がVOUに参加した. ……


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by 4-kama | 2005-06-09 20:28 |
2005年 06月 08日

「VOU」

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「VOU」NUMERO 157 SEPTEMBRE 1977

発行日:1977.9
編集:北園克衛 発行:VOU 

晢四郎 清水俊彦 森元秀一 辻節子 オクタヴィオ・パス 田部井猛 奥成達 依田仁美 木田達也 船木仁 森元秀一 福田和彦 田村航 伊藤勲 草階俊雄 寺山千代子 埴野吉郎 若林光江 伊東英直 日比野夫美子 清原悦志 鳥居良禅 岡崎克彦


p9) 割れた晩夏 奥成達
 
石版刷の終着駅
に照っている青空に
谺するパラピン紙のように光る
二つの音

石油タンクの前で
トンボ一匹風に吹かれて
風景から剥がれていく

炎天のアスファルトに映った
黒い影は猫の型になり
矢印型に跳ぶ

天使とか無花果とか
軟らかいイメージを棄てるには
こんな足音をしのばせる
光景にたたずむのがいい

今日は午後から心苦しく
真昼の男は一人
伸びたり縮んだりしている

双眼鏡のむこうに
向日葵と並んでこっちを見ている
保証人も首うなだれて立っている

息をひそめて
テニスコートの蟻をふみつぶす
赤い舌の夏

p45) 編集後記

●……最近、植草甚一氏の「マイルスとコルトレーンの日々」「ぼくのニューヨーク地図ができるまで」晶文社刊、……清水俊彦・平岡正明・奥成達共編「日本ジャズ伝」エイプリル・ミュージック刊、を寄贈された。……「日本ジャズ伝」は散佚しがちな初期の日本のジャズの歴史的な資料が貴重である。……

●VOU 6月例会・銀座カルネドール・出席者・鳥居良禅、晢四郎、辻節子、森元秀一、田部井猛、奥成達、清水俊彦、岡崎克彦、北園克衛

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by 4-kama | 2005-06-08 18:51 |
2005年 05月 27日

『無意味の原像』

奥成達の新詩集『無意味の原像』 が出ました。表紙挿画は合田佐和子さん。

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(もくじより)
 風体
 風味
 風合
 数寄
 ら
 電源を切られた装置
 腐食画(青)
 無意味の原像
 form

発行人:ジョン ソルト
発行所:highmoonoon U.S.A.
印 刷:Dharmasarn Co.,Ltd. Thailand
制 作:book bar 4 Japan
定 価:1000円

highmoonoon刊のこのシリーズとしては、『夢の空気』『DRY DREAMS』に続く三冊目。今回は詩誌「δ(デルタ)」に発表してきた作品から九篇を編んだ。購入ご希望のかたは、当資料室までお問い合わせください。
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by 4-kama | 2005-05-27 16:55 |
2005年 03月 27日

北園克衛『郷土詩論』を読む(38)

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「gui」vol.27 no.74 April 2005 (もくじはこちらからどうぞ)

p182) 奥成達 北園克衛『郷土詩論』を読む(38)

新倉俊一『詩人の世紀ー西脇順三郎とエズラ・パウンド』(みすず書房 2003)を「ミッドナイト・プレス」21号(2003)で評した八木幹夫の、西脇の『馥郁タル火夫ヨ』を正当に評価し得たのは春山行夫ではなく萩原朔太郎だった、という記述について。”正当に評価し得た”というハンダンを述べる姿勢を追究。
客観的にそれを確かめるべく、春山行夫「”超現実主義詩論”を読んで」(『詩の研究』厚生閣 1931.2)を、ついで、神原泰「超現実主義の没落」(1930.6)、西脇順三郎「シュルレアリスム批判」(『シュルレアリスム文学』天人社 1930.11)、鶴岡善久「瀧口修造の死・以後」(『シュルリアリスムの展開』思潮社 1981.5.1)、井原秀治「覚書」(『分裂機械』5号 1998.12)を引く。
……戦前か戦中か、戦後に生まれたか、という世代間のズレが、一篇の詩や詩論に対しても、ある時大きく影響し、のしかかってくるのは当然のことだし、やはりどうしてもやむを得ないことなのだろう。
しかし、それをなんとか無理矢理にでも対話し合い、埋め合うことができるようになっていくためには、それぞれの”思想””体験””歴史”の熱気からのみいつも一方的に出発し合うのではなく、それぞれのお互いの時差を離れた詩作の”方法論”についてももっと互いに討議し合うことが出来るようになれば、それが一番望ましいのではないだろうか。……

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by 4-kama | 2005-03-27 18:01 |