奥成達資料室blog版

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カテゴリ:詩( 49 )


2011年 06月 04日

「現代詩手帖」2011.6 〜21世紀の北園克衛

「現代詩手帖」2011.6 特集:21世紀の北園克衛

ジョン・ソルト+吉増剛造「火の痕跡、星の死の揺らぎ」
P20)
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吉増 ぼくらの同世代で、奥成達さんが、「gui」という雑誌で、もう、おそらく二十年以上をかけて、連載を休まずに郷土詩について書かれてますよね。(中略)奥成達さんのお仕事についてのお考えはいかがですか。……
ソルト まず奥成さんはぼくの昔からの親しい友だちで、彼のおかげでいろいろな方にも会えてあの本が書けたんです。お世話になりっぱなしの方で、それはひとつ。
もうひとつは、かれは「VOU」のメンバーで、直接北園さんを知っていて、認められていたから特殊な情報と知恵があると思っています。ぼくは北園さんに会ったことがなかった。だからそのこともあるんです。
奥成さんは郷土詩論のなかで非常に大事な仕事をなさっている。それは何かというと、いろんな記事を引用しています。その記事を自分で探して読もうとすれば大変なことになる。彼は優しい方で、読者へのサービス精神がものすごくあるんですね。それと彼の北園克衛の詩の見方も非常に面白い。彼自身も素晴らしい詩人で、北園さんとまた違う詩を書くけど、近い部分もあって、ときどきその流れで書いて、まるでパロディみたいな部分もあるかもしれないが、それも面白いと思う。あと二十年続けてほしい。
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by 4-kama | 2011-06-04 18:38 |
2010年 01月 16日

週刊ブックレビューに『宮澤賢治、ジャズに出会う』

2010年01月16日 放送のNHKブックレビュー (翌日再放送)で小室等さんが奥成達著『宮澤賢治、ジャズに出会う』を。

以下同番組ウェブサイトより

おすすめの一冊
書名:宮澤賢治、ジャズに出会う
著者:奥成 達
出版社:白水社
書評する人:小室 等 (ミュージシャン)
本の内容:
詩人でジャズ評論も手がける著者が、宮澤賢治の一編の詩から日本のジャスの歴史をたどった一冊です。著者はあるとき大正15年に発表された賢治の詩「『ジャズ』夏のはなしです」に出会います。そして賢治がいつどこでジャズと出会い、聞いて楽しんでいたかを調べ始めます。なぜ賢治の詩にジャズが登場したのか? 日本にはいつジャズが生まれたのか?膨大な知識と調査で解き明かします。
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by 4-kama | 2010-01-16 21:26 |
2009年 05月 20日

高橋昭八郎『 ペ/ージ論』

高橋昭八郎『 ペ/ージ論』(思潮社 2009)


帯)

ヴィジュアルポエット・高橋昭八郎の魅力は、ひとえにその繊細な日本的感性の美しさにある。北園克衛の後を引き継ぐ「詩の純粋形式への限りない探索」は、止むことなく続けられ、過剰な文字的〈意味〉によって遮断されてしまっていた詩の可能性が、ここに新たに浮かび上ってくる。  奥成達



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by 4-kama | 2009-05-20 17:03 |
2009年 04月 19日

青山学院大学文学部2009パンフレット

青山学院大学文学部2009パンフレット

文学部共通科目「詩論」
担当:奥成達

本講座での"詩"とは、必ずしも「現代詩」「近代詩」というような諸作品に限定して考えてはいません。映画、音楽(ジャズやロックもふくめて)、絵画、彫刻、一篇の小説の中や、漫画やアニメの中にも"詩"はあふれ出ているはずです。
むしろこうした世界の中からオリジナルな"自分流"の"詩"を発見することの楽しさをぜひ味わってもらいたいと願っています。

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by 4-kama | 2009-04-19 17:46 |
2009年 04月 19日

蘭 67

蘭 67
発行:2009.3.25
編集:高垣憲正

P2)
ぼくに藤富保男論など書けるわけがない。
奥成達

……北川冬彦の短詩を読んでこれは面白いぞ、とひどく気に入り感動してしまったのが、ぼくの詩の出発である。十二歳である。そして一九五四年に創刊されたその北川冬彦編集による月刊『現代詩入門』(時間社)の「短詩」欄にせっせと投稿を始めた。
 ちなみにそのコーナーの選者は、北川冬彦、櫻井勝美、藤富保男、大河原巌、盛合要道の五名。
 一九五七年。北川冬彦が主宰する詩誌『時間』の準同人にならないかとの誘いの手紙が来る。「準」だから同人見習い小僧というところだが、もちろん喜んで参加する。昭和三十二年だからぼくは中学二年生になった。
 毎月毎月合評会が開かれ、そのある一日初めて同人の藤富保男氏と出会った。
 以来からのお付き合いだから、もはや五〇年以上になる。藤富氏はぼくにとってずっと「藤富先生」であり続けた。いまぼくは六十七歳になるが、いくら年をとってもこの差は埋まらない。出会った中学生の時のままだ。
……

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by 4-kama | 2009-04-19 17:44 |
2009年 02月 22日

季刊「びーぐる 詩の海へ」第2号

c0069542_1274734.jpg季刊「びーぐる 詩の海へ」第2号
特集 モダニズム・異端の系譜 北園克衛から藤富保男へ

p49)北園克衛と藤富保男を結ぶもの 奥成達

 北園克衛から藤富保男に継承されたものは、その詩の"実験精神"という姿勢のみにあって、詩的な影響はまるで無いといい切ってもよいだろう。(北園作品への影響を受けることを最も注意深く常に回避して表現したのだから。しかしずっと目標ではあった、とはいえるだろう。)……
 藤富保男は北川冬彦のネオ・リアリズムから出発している詩人であり、モダニズムの「VOU」の詩にいくら似ているとはいえ、なにより詩のリアリティをまず尊重する詩人だったのである。(というよりこれは、いまでもそうであるはずだ。)……
 藤富保男が初めて北園克衛家を訪れたときのことを書いたエッセイがある。……この『パンツの神様』(TBデザイン研究所刊)は、藤富保男の唯一のエッセイ集だが、いまでもどこを抜き読みしても無類に面白い。……
 二人は俳句をつくっていた点でも似ている。……
 北園詩は常々変わらず発句的であり、一枚の絵を描くことに長けている。藤富詩はというと、にぎやかなひとり連句のようなシナリオ詩、といえるのかもしれない。つまり藤富詩はそれだけ「編集」的につくられているということである。……
 「完璧な虚構の構成」(藤富)と「ラインやスタンザを必要としない詩そのものの形態であり、リズムや意味を必要としない「詩のための装置」(北園)を目標としる詩人は、まるで噛み合う世界にはいないと思う。
 強いていま二人の共通点をあえて見出そうとするなら、大正15年3月の寺田寅彦の日記にある「西洋の学者の眼ばかりを通して自然を見て居るのでは日本の物理はいつ迄も発達しない。」というような詩学を持っていたモダニズム詩人の二人、といったらどうだろうか。……

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by 4-kama | 2009-02-22 12:04 |
2009年 02月 01日

「現代詩手帖」09.02

c0069542_21514495.jpg「現代詩手帖」09.02
特集:具体詩とはなにか 新国誠一、ゼロの詩学


p62)1961年12月のポエマ・コンクレートの思い出 奥成達

「ポエマ・コンクレート(形象詩)」というものを初めて見て、聴いて、自分が自らそれを音読する立場になったのは1961年12月のことである。
 場所は日比谷三井ビル8階のホール。
 12月19日に「新人類学会第一回総会」というパーティを兄(英輔)と開いた。
 藤富保男、白石かずこ、片桐ユズル,長谷邦夫、諏訪優、鍵谷幸信、長安周一、石森章太郎、パントマイムのテオ・レゾワルシュなど顔ぶれは多彩で、白石かずこさんはジャズをバックに「Now is the time」を朗読し、片桐ユズルさんは「安保反対」の詩を読んだ。
 藤富保男さんは「帽子を破り…」と読み、すかさず実際に帽子を破り、オーバーを着込み、サンドイッチを頬張り、「そして作者は退場する」という終句で去ってゆく。
 そして最後は聴衆も混じってツイスト・パーティになる、という何でもありの面白いパーティだったのだが、その出演者の一人に、ブラジルのポエマ・コンクレートの「ノイガンドレス」のグループに所属する詩人、音楽家のL.C.ヴィニョーレスさんがいた。……
 この夜の発表のためにわざわざ赤坂のブラジル大使館に、藤富氏をはじめわれわれメンバー十人ほどが召集され、レッスンというのか、にわかに特訓されることになった。
 つまりヴィニョーレスは指揮者。そのタクトでわれわれは整然と、高く低く合唱しなければならなくなってしまったのだ。「ヴェントウ、フォーリヤ、ヴェントウ」……


*平岡正明氏は『ジャズランド』の「戦後日本ジャズ史(17)最終回」にこのパーティのことを、「これは1960年代当初の鹿鳴館ではないか」と書いた。奥成達19歳、前年フラリと家出して、彫刻家になるつもりが川崎で牛乳配達のバイトをしながら喫茶店・まりもに入り浸り、まもなく神楽坂で染め物を習い、翌61年には業界新聞社に入社……。平岡氏はまた月刊『ペン』(1974.12)に「スラップスティック快人伝_奥成達&ヒズ・ギャング」として、このように詳しく記している。

・奥成達資料室/新人類学会総会
・奥成達資料室/新人類学
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by 4-kama | 2009-02-01 21:50 |
2009年 01月 03日

『藤富保男詩集全景』

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『藤富保男詩集全景』
2008.12
沖積舎



『鍵られた部屋』から『正確な曖昧』へ 奥成達

 詩集『鍵られた部屋』(1959)は、『時間』同人時代の作品である。

 笑 わらわらった
 まずそれを見て
 大大的に頬に風をふくんで 笑
            (逃)

 こんな詩が北川冬彦主宰の詩誌『時間』に載っているだけで愉快だった。

……

 『正確な曖昧』(1961)の「仕方が泣く頃」は、この詩集の中でぼくがもっとも愛してやまない詩である。

 男は向うをむいて
 夕立のように去って行った

  から始まるこの長い詩は、

 肥った霧かもやが
 茫然とふってきて
 そして仕方が泣く泣く泣く泣くなって
 女はとけてしまう と

 芝生に一つの丸い石が
 ピリオドのように

 で、終る。
 少しもマニアックなどではない。そのままブルースにして唄ってみたいような詩である。
 「巨大な淋淋淋しい」(説明)リアリティが、たまらなく魅力的な詩集であった。 

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by 4-kama | 2009-01-03 19:45 |
2008年 12月 23日

「gui」85 

c0069542_13341746.jpg「gui」85 

北園克衛『郷土詩論』を読む(49) 奥成達

全体のもくじはこちら
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by 4-kama | 2008-12-23 13:34 |
2008年 12月 23日

「現代詩入門」第2巻第4号

c0069542_133163.jpg「現代詩入門」第2巻第4号
月刊 北川冬彦編集

1956.4.1
編集兼発行人:田畔忠彦
印刷人:馬場菊雄
発行所:時間社
表紙デザイン:金田新治郎
カット:田畔照久

p52) Pousse 芽 
選者:北川冬彦、櫻井勝美、鵜澤覚、大河原巌、盛合要道

冬  奥成達 (東京)

呼吸

顔に
はりつく


評:冬の厳しい寒気を作者は感覚的にとらえている。「死」という他の観念的な作品の傾向よりも、このような実感に立って詩を書くという基礎的なリアリズムの方向こそ、ことに年少なこの作者には必要なことである。


・14歳の奥成少年の投稿。このころの他の詩作については奥成達資料室/詩1(80年以前)をどうぞ。
・この資料は詩人の小野原教子さん(とお父上)より寄贈いただきました。ありがとうございます。
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by 4-kama | 2008-12-23 13:31 |